稚内北星学園大学は、2007年4月で二十歳の誕生日を迎えました。私たちの社会では社会人として自立し、未来に向けて新たな一歩を踏み出さなければならない歳です。
本学は「道北宗谷地域に高等教育機関を」という道北地域住民の永年の願いの中で地域からの多大な支援を得ながら、1987年、稚内市に設立されました。開設にかかわる膨大な費用は、すべて稚内市と地域住民の方々に負担していただきました。2000年の四年制大学としての再出発に際しても、稚内市はその費用を全面的に援助し、北海道もまた財政的な援助を行いました。
このような誕生の経緯から、本学は北海道で最初の「公設民営」の大学といわれています。本学は、いわば地域からの預かりものです。私たち大学人は、この預かりものを自分たちの責任において自主的に、しかし市民に開かれた大学として運営する。そして、地域の教育力の向上のために、その研究と教育の成果を捧げる。これが私たち稚内北星学園大学の使命と認識しております。
本学は学則第一条に「地域社会に貢献すること」を大学の目的として掲げています。それは、こうした誕生と再出発の経緯からして当然のことです。
二十歳を迎えた私たちは、本学設立の原点に立ち返り、新たな一歩を踏み出すべく決意いたしました。地域に根ざし、地域に学び、地域と共に生きる大学に徹し、宗谷・稚内とともに発展する大学を目指す。私たちは三つのテーマを掲げております。
とはいえ、この姿勢は地域の狭い殻に閉じこもるという意味ではありません。グローバルに考えることが21世紀型市民の基礎的素養として求められる今日、狭隘な地域主義は問題外です。地球規模での環境やエネルギー問題の深刻化は私たちの日常生活に直結する仕方で現われています。また、情報技術の進展と多様なメディアの統合というグローバルな動きは本学が研究と教育のテーマとしてきた問題です。しかし、この大きな流れが生み出す問題とその解決の努力は、何よりもまず個々の地域においてこそ取り組まれなければならない。私たち大学人が、自らの研究と教育を通じて「地域社会に貢献する」ということの第一の意味は、この点にあると思っています。
私たちは、この20年の間に培ってきた情報メディアの研究を継承しつつ、その成果を地域社会の発展に活かすことを目標に、最大限の努力をしたいと思います。
グローバルな視野に立って地域と共生実践する大学として、私たち稚内北星学園大学は次の20年に向けた再出発をします。
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