1.2 本書の範囲

本書の目標は、インターネット上でのネットワークの構造・構成、動作原理 とその実際などを概観し、ネットワークについての基本的な理解を得る事に あります。とはいえ、本書を全て理解したならば、かなりの程度にネットワーク を理解している自分を発見するでしょう。そして、こうした目的のために 本書では理論的には少し曖昧な説明だが、直線的な説明や例えなどをあえて 用いることがあります。そういう意味ではアバウトな説明もありますが、 最初に理解する場合には何故や、どうしてという部分が必要であるからそうする のです。一方、具体的なやり方にまで少し踏み込んで、ある意味では細かすぎる かと思う点にまで解説する場合もあります。これは具体性を追求した結果で あり、正確な理論性を追求するためのものではありません。従って、本書の 内容を理解し、なお更なる正確性・理論性・発展性を求める方々は更なる 勉強を要するでしょうが、筆者としてはその前に具体的にネットワークを 設定したりするような実習的な学習をお勧めします。近年では通常のPCで Unixが動くようになり、更にはVMWare(TM)のようなものにより、一台のPC 上で擬似的にネットワークを組むことも可能になりつつあるので、そうした 実習を個人的に行うことも十分可能です。その上で、必要であれば様々な プロトコルの理論を勉強されることをお勧めします。

以上のような目標の元に、本書で対象とするのは以下のような点です。

但し、プロトコルやルーティングアルゴリズムの詳細には踏み込みませんし、 暗号方式や暗号アルゴリズムについても同様です。



Noriyo Kanayama