3.2.3 トークンパッシング

CSMA/CD方式に対して、円卓会議方式とも言うべき通信モデルです。 主に、TokenRingやFDDIなどのネットワークで用いられました。CDMA/CDは 誰もが勝手に喋れるために衝突が防げないのですから、優先権を設定した のがトークンパッシング方式です。各ノードはトークン(発言権)が 回ってくるまで黙っています(勿論、通信したいデータはその間に貯めて います)。トークンが回ってくると、自分宛の通信を全てそこから取り出し、 代わりに自分が通信したいデータをそこに詰め込みます。作業が終わると、 次のノードにトークンを渡します。

このようにして、トークンが来ない限り発言しないために、本質的に衝突 はありません。CSMA/CD方式では、通信量がある程度を越えるといきなり 落ちるのに対して、トークンパッシングではそのような急激な落ち込みは 防げています。勿論、トークンパッシングと言えども、通信量 が多くなると、トークンが回ってきたときの処理に時間がかかるように なり、相対的にネットワークが使われていない時間が増えるために、 通信効率は下がります。

一般に、トークンの受け渡し方法さえ規定していれば色々なネットワーク で使える方式ですが、もっとも使われたのは実装が簡単なリング状の ネットワークで、隣から隣にトークンを渡すという形で利用されていました。

トークンパッシングは理論的にも実際にも中々優れた方式で、100M Etherが 普及する以前の基幹ネットワークを担っていましたが、100M Ether や、その 直ぐ後に登場するGigabit Ether によって、早々と退場せざるを得ません でした。



Noriyo Kanayama