3.4.3 信頼性のある通信

ここまでの段階でアプリケーション間の通信が可能となった訳ですが、 インタネット上での通信においては、パケットが行方不明になったり、 壊れる場合もあります。もちろん、ICMPなどによってその問題が分かる 場合もありますが、分からないままパケットが消失するような事も 当然考えに入れておかねばなりません。このような通信の信頼性を 保つための仕組みもトランスポート層で提供しています。逆に、そうした 信頼性が必要ない場合もあるでしょうから、それも提供されています。

信頼性のある通信方式をTCP(Transmission Control Protocol)と言います。 TCPでは、パケットの順序性や、欠落を発見するメカニズムが提供されて おり、二点間の通信に一時的あるいは一部的障害があっても、それらに よって生じる欠落を埋めたり、あるいは訂正したりする機能があります。 一方、こうした信頼性を必要としない通信についてはUDP(User Datagram Protocol)が用意されています。例えば、リアルタイムで映像を送る ような場合において、一部的にデータに欠落が生じたとしても、映像が 少し乱れる程度でしょう。そのような場合であっても、いちいち先の データに欠損があるからといって、前に戻ってデータを修復されても 却ってリアルタイム性を損なうだけで、邪魔なだけです。このような 場合に信頼性には少し欠けるが、出来るだけ早く相手にパケットを 送るUDPが使われます。TCP,UDPの詳細なメカニズムについては、次の 章で述べることにします。



Noriyo Kanayama