4.1.1 クラス

まず、IPv4では住所を表す(あるいは同じ町内を表す)ネットワーク部と ホストの番号を表すホスト部に分けられます。従って、IPは以下のように なっています。

               ( ネットワーク部 ) . (ホスト部)

そして、このネットワーク部の長さには3つのタイプ(クラスと言います)があり、 それぞれ以下の ように決められています。

クラス ネットワーク部の長さ ホスト部の長さ
A 8 bit (1byte) 24 bit (3byte)
B 16bit (2byte) 16 bit (2byte)
C 24bit (3byte) 8 bit (1byte)

勿論、IPv4でのアドレスは32bitですので、ネットワーク部が8bitならば、ホスト 部は自動的に24bit になります。

ここでの問題は、ネットワークの所在を表すネットワーク部の長さが一定でない 点です。従って、ルータなどが受け取った宛先IPアドレスは、まず第一にどの クラスに所属するかを決定しなければ、その宛先がどこか(あるいは何処に送れば 良いか)を決定することが出来ない訳です。IPv4でのクラスの決定方法は、ある意味 で非常に大らかなもので、後から考えるとIP資源の浪費であり、今日のIP枯渇の 原因ともなりました。その方法は、IPアドレスの先頭ビットでクラスを決める という方法でした。

先頭ビット クラス 備考
0 A  
10 B  
110 C  
1110 D マルチキャスト用
1111 E 予約(利用不可)

つまり、先頭の 4bit を見れば、どのクラスかが分かり、従ってネットワーク部の ビット長が分かるので、ネットワーク部を取り出すことが出来る訳です。しかし、 これこそが先に述べた浪費的な手法だったのです。それは、以上のクラスを IPアドレスの全空間に対して考えてみれば、すぐに分かります。

図のように、最初のビットは 0 または 1 なのですから、IPアドレスの全空間を 半分に割って、最初のビットが0であるクラスAは全空間の半分を占めている 訳です。しかも、そのクラスAはネットワーク部が8ビットなので、インターネット 上でたった256個しかなく、そこに含まれるホストは約1600万にも及ぶ巨大な クラスになっているのです。そして、残った半分を更に半分に割ったのがクラスB です。これは、ネットワーク部が16ビット、ホスト部が16ビットなので、これでも 世界中に65,536個しかありません。ちなみに、10年ちょっと前だと日本では大学は 大抵このクラスBが取れました。そして、更に残ったものの半分、つまり全体の8分 の1がクラスCになっているのです。実際のIPの割り当てではこのCまでの空間を 利用しており、最後に残った8分の1の半分はマルチキャスト用で、残りは予約 領域(使ってはいけません)になっているのです。

このように今から考えると、明らかに使い方が難しいクラスAが全体の半分を占め、 もっとも良く使われるだろうクラスCは全体の8分の1しかない、というのが、 つい最近までのIPの現状だったのです。





Noriyo Kanayama