5.1.3 ルータ

ネットワーク層で動作するのが、ルータです。ルータはIPを解釈することで、 異なるIPセグメント間の通信を中継することが出来ます。 古くはCPU上で動作していたために、一般にルータを経由すると速度が低下 せざるを得ませんでしたが、近年ではASICによる高速化と、L2スイッチとの 併用で速度が一気に速くなりつつあります。このようなルータを特別に L3スイッチと言います。 また、ルータのバックボーン 自体が、クロスバースイッチなどで構成されることにより、ルータ内部の 帯域が飛躍的に増大しています。こうしたハードウェアの技術の進歩が、 ネットワークの高速化を実質的には支えているといえます。

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以上のようにルータはネットワーク層で動作しますが、一般的な製品では トランスポート層も解釈するものが主流です。そのために、ルータである と同時にある程度のファイアーウォール的な能力も持っています。更に、 モジュールを追加することで、実際にファイアーウォールとして動作する ものもあります。

ルータで重要なのは、その基本機能であるルーティングに関するものであり、 ルーティング情報をどのようにして交換するかという部分にあります。 静的にルーティング情報を記憶させるだけなら単純ですが、ある程度の大きさ のネットワークになるとこの情報を動的に交換することで、自律的にルーティング テーブルを更新し、通信を滞りなく続けることが出来るような仕組み が必要になります。その際に 、いくつかの動的なルーティングアルゴリズムのどれに対応しているのか、 という点も問題になります。 また、IPv6に対応しているか否かもこのルータでは決定的な問題にもなり ます。



Noriyo Kanayama