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2.2.3 エニーキャストアドレス

エニーキャストアドレス(anycast address)は、 IPv6で導入された新しい概念である。その目的は、 ルータやサービスなどを効率的に発見するためのもので、ユニキャストアドレスと アドレスフォーマット上は区別がつかない。エニーキャストアドレスでは、 複数のホストに同じエニーキャストアドレスを振ることが許されている。つまり、 グローバルアドレスで有りながら、重複が許されているのであり、適切に管理 されたルーティングにより最も近くのインターフェースアドレスに届けられ ています。 現在、考えられ ているのは、あるプロバイダーのルータの集合や、あるいはその中のサブネットの ルータに対してエニーキャストアドレスをつけることで、必ずどれかのルータを 指定出来るような使用を想定している。

エニーキャストアドレスは、例えれば、 電話における110番のようなものを想定すれば良い。110番に電話すると、どこかは 分からないが、最寄の警察につながるのであり、110番というサービスにユーザは 常にコネクト出来るわけである。あるいは、サポートセンターの代表電話だと思って も良い。この場合、オペレーターは多数いるが、必ずその内の誰かにつながる訳で ある。このように、エニーキャストアドレスはインターネット上で 同じようなサービスを目指したものであるが、ルーティングは電話と同じように管理者 が必ず繋がるように設定しなければならず、更にその性質上ソースアドレスに エニーキャストアドレスは使えない(一意ではないので)。その結果、当然TCPには 使えず(コネクション概念が成立しない)、UDPで利用することが想定されている。



Noriyo Kanayama