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5.2 IPv6とDNS

IPv6でもDNSの基本的な役割は同じです。むしろ、IPv4以上にDNSの役割 は重要になっていると言っても良いでしょう。実際、IPv6アドレスを 手で入力するのは大変ですし、それ以前にv6アドレスを記憶しておく 事自体が困難である訳で、v6アドレスを空で言うなど専門家ですら も難しいと言えます。

IPv6におけるDNSでの問題は主に2つ挙げられます。第一に、どうやって DNSサーバのアドレスを知るのかという問題があります。通常、IPv4など ではDHCPサーバがアドレスを通知しますが、IPv6においてステートレス 設定を利用するとどのようにして通知するかが問題となります。一時は、 サイトローカルのエニィキャストアドレスを使うという方向もありまし たが、サイトローカルの廃止方針と共に消えてしまっています。その ために、DNSの探索問題は現在は少したなざらし状態に近いと言えますが、 現在ではアドレス構成の章でも述べたように RA other flagsと DHCPの活用 が有力になっています。

参考

SLP(Service Location Protocol)も有力だとされています。SLP はIPv6ではマルチキャストアドレスが割り当てられているので、マルチキャスト を用いてSLPサーバにアクセスし、SLPサーバからDHCPサーバのアドレスが 分かるようになるようになっています。(SLP自体はIPv4でもありますが、 IPv6での実装がまだないようです。)

一方、第二の問題は、DNSのアクセスを何で行うかという問題です。 残念ながら、MS-WindowsなどはIPv6アドレスを検索する場合でも、まだ IPv4で問い合わせを行います。そのために、現実にはDNSサーバはIPv4と IPv6の両方に対応していなければなりません。勿論将来的には IPv6のみ のDNSも現実になるでしょうが、現在ではまだ現実的ではないというのが 状況です。

正引きの際のレコードは後で述べますが、IPv4のAレコードに対して、 AAAA(クワッドAと呼びます)レコードを利用し、v6アドレスの省略記法が 利用できます。

一方、逆引きについては、中々難しく、DNSの検索構造自体は変わっていない ので、128bitのアドレスを完全に逆に表現をしなければいけません。 また、アドレスは4bitづつドット(.)で区切って書かなければいけません。

従って、
     2001:2f8:43:1000:200:39ff:fefe:1984
というv6アドレスの場合には、正確には、
     2001:02f8:0043:1000:0200:39ff:fefe:1984
であるので、これを逆に書くと、
     4.8.9.1.e.f.e.f.f.f.9.3.0.0.2.0.0.0.0.1.3.4.0.0.8.f.2.0.1.0.0.2
となります。そして、v4では逆引きツリーの頂点が in-addr.arpa. であった のに対して、v6では ip6.arpa. を頂点として用いますので、
     4.8.9.1.e.f.e.f.f.f.9.3.0.0.2.0.0.0.0.1.3.4.0.0.8.f.2.0.1.0.0.2.ip6.arpa.
が逆引きアドレスとなります(これをニブルフォーマット(Nibble Format)と 言います)。

なお、逆引きの頂点として ip6.int. が最初は使われていたのですが、int. が 別の用途のトップドメインとして使われることになったために、現在では ip6.arpa. を使うようにしなければなりません(今現在は移行期になっています)。



Noriyo Kanayama