Applet

 Appletクラスは Panelクラスの直接のサブ・クラスです。 独立した java.appletパッケージに含まれます。 Appletは全てのアプレットのクラスのスーパー・クラスとなります。 アプレットとしての重要な機能の多くを提供します。
 Panelクラスは Containerクラスの、 Containerクラスは Componentクラスの直接のサブ・クラスです。 したがって Appletクラスは Componentおよび Containerクラスで定義された メソッドをすべて継承しています。
 Appletクラスには publicな変数は存在しません。 しかしオブジェクトのサイズや色などの基本的な性質は、 Componentクラスから継承し内部に記憶しています。

Appletクラスのメソッド

 Appletクラスには、 引数の区別もすると全部で 20個余りのメソッドが定義されています。 メソッドの目的ごとに以下の項目のようにグループ分けして解説します。

  1. アプレットの振る舞いを記述するメソッド
  2. アプレットの状態を操作するメソッド
  3. ブラウザとのインターフェイスを提供するメソッド
  4. 画像を扱うためのメソッド
  5. 音声を扱うためのメソッド
  6. オブジェクトに関する情報を与えるメソッド

アプレットの振る舞いを記述するメソッド

 init()メソッドはアプレットが生成された時に自動的に呼び出されます。 このメソッドの中に必要なデータの初期化などの処理を記述します。 start()メソッドはアプレットがブラウザ上に表示された時に自動的に呼び出されます。 アニメーションや音声データの出力などを最初から行いたい場合は、 このメソッドの中に記述します。 init()メソッドが生成時に1回だけ呼び出されるのに対して、 start()メソッドはユーザーの操作に応じて複数回呼び出される可能性があります。 stop()メソッドはアプレットがブラウザ上から消えた時に自動的に呼び出されます。 後始末の処理が必要な時は、このメソッドの中に記述します。

アプレットの状態を操作するメソッド

 destory()メソッドは明示的にアプレットを消去したい場合に用います。 (destory()によって消去される時にも、stop()メソッドは自動的に呼び出されます。) isActive()メソッドはアプレットが「生きている」かどうかをチェックします。 ブラウザ上に表示されている通常の状態の場合は isActive()は true を返します。 以上の2つのメソッドを使う機会は、それほど多くはないでしょう。
 resize()メソッドの意味は Componentクラスと同じです。ただし、Appletクラスは ブラウザの側の都合によって自由にサイズを変更できないこともあります。 (ブラウザに「要求する」ことしかできない。) そのためのチェックを追加するように再定義されています。

ブラウザとのインターフェイスを提供するメソッド

 getParameter()メソッドは指定された名前のパラメータを HTMLのドキュメントから捜し出し、その値を返します。 返値は Stringクラスのオブジェクトです。 getDocumentBase()は HTMLのドキュメントが置かれたディレクトリの URLを返します。返値は URLクラスのオブジェクトです。 getCodeBase()はアプレットのバイト・コードが置かれたディレクトリの URLを返します。返値は URLクラスのオブジェクトです。
 getAppletContext()はアプレットが表示されるブラウザから情報を受け取る ためのメソッドです。返値は AppletContextインターフェイスを インプリメントし、必要な情報を提供できるブラウザのオブジェクトです。 showStatus()メソッドは、AppletContextインターフェイスをインプリメントした ブラウザに、アプレットの状態に関するメッセージを表示させます。 ( Netscapeの場合なら画面の一番下のメッセージ表示の行に)  setStub()メソッドは、 アプレットに AppletStubクラスのオブジェクトを設定します。 AppletStubは AppletContextと同様に、 アプレットとブラウザとのインターフェイスを実現するためのインターフェイスで ブラウザにインプリメントされます。 アプレットを配置するための「土台」のようなものだと思えばいいでしょう。 finalで宣言されていることからわかるように、 Appletのサブ・クラスで再定義するべき処理ではありません。 アプレットを利用するために必須の手続きですが、内部で自動的に処理されるため プログラマーは意識する必要はありません。

画像を扱うためのメソッド

 getImage()メソッドは指定された URLの画像データを元に、 Imageクラスのオブジェクトを生成します。 (Imageクラスのオブジェクトはコンストラクタによって生成はできません。) 引数はファイルの完全な URL もしくは 特定のディレクトリの URL とそこから の相対パス名(Stringクラスのオブジェクト)のペアで指定します。 相対パス名を使用する時は、 getDocumentBase()もしくは getCodeBase()メソッドを利用すると便利です。

Image image = getImage( getCodeBase(), "images/image.gif" );

音声を扱うためのメソッド

 play()メソッドは指定された URLの音声データを元に、 音声の再生を一回行います。 引数はファイルの完全な URL もしくは 特定のディレクトリの URL とそこから の相対パス名(Stringクラスのオブジェクト)のペアで指定します。
 getAudioClip()メソッドは指定された URLの音声データを元に、 AudioClipインターフェイスを実装したブラウザのオブジェクトを受け取ります。 引数はファイルの完全な URL もしくは 特定のディレクトリの URL とそこから の相対パス名(Stringクラスのオブジェクト)のペアで指定します。 AudioClipインターフェイスは、play(), loop(), stop()の3つのメソッドを 提供します。 音声の再生はエンドレスで行われ、好きな時に停止と再開が可能です。

オブジェクトに関する情報を与えるメソッド

 getAppletInfo()はアプレットに関する一般的な情報 (作成者、バージョンなど)を返すためのメソッドです。 getParameterInfo()はアプレットのパラメータに関する情報を 返すためのメソッドです。 ただし、いずれのメソッドもデフォルトの設定では nullを返すだけです。 アプレットの作成者がわかりやすいフォーマットで内容を記述しなくてはいけません。