開発ツールと JavaBeans

今後 Java言語によるアプリケーション開発は、GUIベースの開発ツールを 活用するようになると予想されます。 そのようなケースでも、ツールに依存しないクラスの開発を行えるように 提案されているのが JavaBeans です。


JDK はコマンドラインからコンパイラやインタプリタを呼び出す 非常にシンプルな作りになっています。 また、ソースプログラムもエディタにタイプ入力して作成することを 前提にしています。 小規模なアプリケーションの場合には、このシンプルな開発環境でも 十分効率的な作業が行えます。 しかし、より大規模なアプリケーションを開発する場合には、 手助けとなる開発ツールを用いることでいっそうの効率化を図ることになるでしょう。
 たとえば、コンポーネントのデザインやレイアウトなどはその典型的なケースです。 これらを確認するために、ソースをエディタで入力しては いちいちコンパイルを繰り返すという方法は、あまり効率的ではありません。 もし、ウィンドウシステム上で実際のデザインやレイアウトを確認しながら 開発ができれば、ずっと楽なはずです。 実際、そうした GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)ベースの 開発ツールは、既に市場に出回っています。

さて、多くの種類の開発ツールが出現し、それらによる本格的に開発が始まると 1つ重大な問題が発生します。 いったん便利な機能を有したツールを使い始めると、それ以降の開発も同じツールに 依存してしまいがちになります。 開発がそのツールの枠内でしか行えなくなるおそれがあります。 さらに問題なのは、ツールに強く依存するクラスが、他のツールを利用する 開発環境に馴染まないかもしれません。 このような傾向が進むと、せっかくの Javaの利点である「互換性」が失われて しまうことになります。
 このような事態を防ぐために提案されたのが Java Beans という規格です。 Java Beans はコンポーネントよりもさらに上のレベルで、改めて部品のクラスが 満たすべき共通の規格を提供します。また、開発ツールの側での部品のクラスの 取り扱い方にもルールを設け、ツール間の互換性を保証しようというものです。 さらに、Java Beans は Java の世界だけでなく、Active Xなど他の規格との橋渡しの 役割を提供する可能性も持っています。