java.awtパッケージの役割

java.awtパッケージに含まれるクラスの目的について解説します。
java.awtパッケージの主要な目的は、 ウィンドウシステムにおける GUI (Graphical User Interface)の実現です。 最初に java.awtパッケージの目的を、所属するクラスの働きごとに まとめてみましょう。java.awtのクラスは、次のようなグループに 分類することができます。

java.awtのクラスの分類
働きによる分類 クラス名
グラフィックスの表示に関連したクラス 基本図形のクラス Point, Dimention, Rectangle, Polygon
色、フォント、イメージなど Graphics, Color, SystemColor, Font, FontMetrics, Image, MediaTracker
イベント処理に関連したクラス (JDK1.0 の古いモデル用) Event
(JDK1.1 の新しいモデル用) AWTEvent, AWTEventMulticaster
ユーザーインターフェイスを構築する部品 Componentとそのサブクラス Component, Button, Label, Checkbox, Choice, List, Canvas, TextComponent, TextField, TextArea, Scrollbar, Container, Panel, ScrollPane, Window, Frame
レイアウトに関するクラス CheckboxGroup, Insets, FlowLayout, BorderLayout, CardLayout, GridLayout, GridBagLayout, GridBagConstraints
その他、メニューやカーソルなど Menu, MenuItem, CheckboxMenuItem, PopupMenu, MenuShortcut, MenuBar, Cursor, Dialog, FileDiaglog, PrintJob, Toolkit

 上の表を見てわかるように、まずグラフィックスの表示および イベント処理を直接取り扱うためのクラスが存在します。 その他に、既に表示とイベント受け付けという両方の機能を備えた 部品のクラスが多数用意されているのがわかります。 実際のアプリケーションでは、これらの部品を活用して ユーザーインターフェイスの設計を行います。
 また、上の基本となるクラスの他に、 JDK1.1のイベントモデル、イメージの細かい操作、アプリケーション間の データ転送などの機能を提供するサブパッケージが存在します。 これらの働きもまとめておきましょう。

java.awtのサブパッケージとその働き
サブパッケージ名 働き
java.awt.image イメージの生成の内部処理、 フィルタリングなどイメージの加工の機能を提供する
java.awt.event JDK1.1の新しいイベントモデルに対応したイベントクラス、Listenerの提供
java.awt.datatransfer Clipboard によるアプリケーション間のデータ転送機能の提供
java.awt.peer Componentの実装の規格を定め、 システム依存が見えないよう覆い隠すためのインターフェイスを提供 (JDK1.1からは表面には現れない)